c71の一日

生活の記録

大地、ダッシュ、蹴って、続くの

大地、ダッシュ、蹴って、続くの | Nakanaka's Blog

音は歌、歌は光り、光は空に、空は闇に、速さ、黒は、海に、広げ、月光、落ちて、白く。

祈りは月に、月は、太陽、海は大地、森は、ざわめき、水は凍り、大地は山に、山は青に、青は、赤に、赤は青に、空に高く。
夢は海に、嘆きは風に、眠りは青に、色は砂に、遠く遠く遠くまで弾く夜は色に色は夜に朝は昼に昼は夜に夜は冬に冬は春、春は夏に秋は色に色は風に風は砂に砂は空に空は歌に歌は大地に。

歌は地に返し、怒りは朝に返し、涙は空に返し、感情は歌に返し、

音は光に、光は音に、

歌は踊りに、踊りは歌に

三年前にこういう詩を書きました。

今思うと、この詩は、音が光として認識されることもある、わたしの独特の状況を表した詩だなあ、と思います。
音は光に、光は音に、というのは実体験なのです。


不眠症だったので、夜は近しい世界でした。わたしのさみしさと焦りを呼びながら、昼間と違った自由を与えてくれる静寂な時間で、甘えたいような、疲れたような気がしていました。

だけれど、わたしは生きたいとも思っていて、だから、歌いたかったし、踊りたかったんだと思います。
祈って、祈って、今の自分がましになるように祈って、だけれども、変わらない精神状態があって、月はいつでも白くわたしを見下ろしていて、美しくて、冷たくて、遠くまで夢は広がっていく、そんな気持ちだったと思います。



光と音に対するこだわりは、自閉症スペクトラムのせいなんでしょう。
でも、わたしはそれを美しい景色が見られてよかったな、とも思うのです。
光や音や自然現象に敏感だからこそ、見られる景色があるのだと思います。
そう思って、三年前の詩を引っ張りだしてきました。


こういうのもあります。光がキーワードの詩
音は光に、光は音に | Nakanaka's Blog

さあ、楽しい戦争の始まりだ。

私の庭へ、どうぞ、よろしく。

行きはよいよい、帰りは怖い。

あの部屋はけしてあけてはいけないよ、さあ、この鍵を肌身離さず持つがよい。

いくら洗っても赤い血はこびりついたままとれないのでした。

麦わらをいくら紡いでも、金の糸になりゃしない。

なまけものの嫁さんは、ねずみにかじられ壺の中。

素敵な音楽、光が散る、花びらは舞う、電磁波が感応器官に応じて変換されるエネルギー、調べに、歌に、展開、豪華な衣装が閃いて、さあさ、手をとり、ダンスしましょう。

RGB,高輝度、減衰、和音、波紋、干渉、カロリー、ダンス、足音、反響、鼻梁、電流。

点滅、またたき、円錐、反響、色調、恩寵、音色、メロディ。

音は光に、光は音に。

歌は踊りに、踊りは歌に。

引力 | Nakanaka's Blog

どこか
どこでも
ここじゃないどこかならば

約束と約束は
遠すぎて
届かない

海がいつまでもうごめいているその暗さをのぞき込むと
夜の深さが胸にまで達して
透明に染まった
月の光が頭蓋に突き刺さって矢のように早く
撃ち抜くのは北極星

音楽はまだ鳴っている

空白に気づいたらそれはとても | Nakanaka's Blog

空白に気づいたらそれはとても、
真っ黒な光がしげしげと茂った。

それはつまり疲れているということで、目を瞑れば見えてくる灰色のウサギが頭の中をよぎるほどの体温で、
だれに話すわけでもない空白がノイズに乗ってやってくるそれを聞くと友だちを失ったときのあの気持ちになる。

ああ、あの人に会いたいな、と、夜に吐き出されるため息の数と
木々が吸収する二酸化炭素の量はつりあわないたぶんそれは、木々は何よりも強力で貪欲な生き物だから私たちはそれを打ち倒そうとして、

それでも作るんだよそれはとても楽しいから。
だれを失ってだれと異なってだれと分かり合えなくてもそれはそれでまた、
それでも作るんだよと、
それだけが頭に浮かぶから私はいつでも文章を書きたい。

閃光 | Nakanaka's Blog

見ないの

(目を閉じるゲームをしよう)

そんなにわかっていいの

(あなたが何を言ったとしてももう誰も信じやしない)
どうするの


(生きていてくれるだけでうれしいの、だけど僕は今日も眠りすぎて眠ることにも疲れてしまって)
演技になるの

(退屈すぎて怖いんだ、明日が今日へと押し寄せて)

ト書きの
(何もかもがこんなに現実感がない感覚が麻痺してしまったようだ)

こんなに頭痛がするのだから僕はもうこれでゆっくりしてみたい
(信じてほしい、だなんてね、ずうずうしいお願いを)

いつまでも眠ってきっと化石になるから
(だから僕は化石が見ている夢になる)

この夢は
琥珀に閉じ込められたままちっとも気づきやしないんだ)
化石は

(人間は音と同じ程度の速さでしか考えることができない)

(光よりも音のほうが遅い、しばらくしてから音が来る)

(だから気づくのは遅すぎた)

(だまされていた)

閃光

(体が気づいたときにはもう沈黙が始まる)

(後戻りできない停止が進んでいく)

(細胞と細胞が会話する)

(酸素濃度が低下する)

(心臓があきらめる)

(あきらめが広がっていく)

(さよなら)

(音のないさよなら)

(音にならないさよなら)