c71の一日

生活の記録

初めてのデートでデブなのがいやだった

今日は付き合い始めてからの初めてのデートでした。

休みがあわなかったので、今日の日中会うことにしたのです。
ピザを食べにいってから、仕事用のシャツを買いにしまむらとユニクロに連れて行ってくれました。

しまむらで「平日のこんな時間に買い物に行ったら、俺、どれだけ暇なひとって思われるんだろう」といっていたので、「コンビニで働いていると朝六時にSEが朝ご飯買っていくし、お酒買いにくるひともいるから、今日休みのひとなんだなあと思うだけだと思うよ」と答えたら、「そうかあ」と言っていました。
なんと、しまむらのレディースの大きいサイズのところまでついて来てくれ(もうデブで死にたい)と思いながら、
「ださい、ださすぎる、何一つ可愛くないしほしくない。人生がつらい」(大きいサイズを見ながら)と言っていたら、「お店のひとに聞こえるでしょ。そんなこと言わないの」と言われたので、大人だなあと思いました。

その後、ユニクロに行きました。ユニクロにはおしゃれな服がいっぱい売ってあって「うわあおしゃれだ」と言いました。
そうしたら「しまむらは年齢層がちょっと上っていうかだったかもしれませんね」とコメントをもらいました。
「最初からユニクロくれば良かった」と言ったら「返品する?」と聞かれたので「いいです」と答えました。


襟付きの服を探していたのでノースリーブのやつを三枚選びました。これかわいいとか、白の方が明るくていいんじゃない?とか、ズボンとかも選んでくれました。…サイズ的に死にたいと思いました。軽トラさんはスタイル良いのだもん…。この時点でかなり卑屈になっており、暑さで機嫌が悪くなっていたのですが、試着してくるね、と試着に行きました。

軽トラさんは、「買わないけど、このスキニーってやつすごい伸びるね。すごいね。こういうの今あるんだね!」と絶賛していました。「綿だとこんなに伸びないじゃん。すごい!」と言っていました。すごいのはレディースでそんなに盛り上がれる君や、ほんとに付き合い良いな、偉い、普通男のひとは女の買い物付き合わないし、地獄なんじゃないだろうか…と思いました。

試着していたら絶望のふちに沈みました。なんだこのぱんぱんな物体は…ふだんこんなものを世間にさらしているのか…あかんまじめに鏡見るとやられる…殺されてしまう…泣いてしまいそうと思いました。


さっさとサイズが合うという一点だけで会計を済ませました。わたしはすっかり意気消沈していました。
「買ったよ…」(泣きそう)
「おー」
「もう人生の終わりだ…泣きたい…消えたい」
「?これで安心だねー」
「…そうだね…お金がいなくなった」
「どうしたの?」
「いや…仕事で着る服がないよりは良いよね」
「そうだよ」


自動車の中で、わたしはぐずぐず言い続けました。
「デブなのがいやだ…」「鏡は真実を告げる」「消え入りたい」「消えたいけど太っていて丸い」「死ぬ」「鏡に殺された」「そしてお金がいなくなった」「太っているのがつらい」
「毎日何食べてるの?」
「!!!!言わない!ひどいもの食べてるから!」
「なんで?」
「バカにされるから!」
「チーズ?」
「…(あたりだ!以前のな)違う」
「マヨネーズ?」
「違う」
「アイス?」
「アイス」
「なに?」
「…ガリガリ君をたしなんでいます」
「毎日?」
「うん」
「…!マジで!マージーで!マジで毎日食べてるの?マジで?マジで食べてるの?毎日?ほんとに?」
「うん…」
「そっかー。それはびっくり」
「うん…うわわああああ。いっそ殺すなら殺せ!」
「(くすくすくす)」
…笑っている?笑っている!!!!うわああ!やっぱりデブなのにアイス食べてるのがおかしいんだ!
「前さー。毎日アイス食べてたの、俺。それで糖尿になるからやめた方が良いって親に言われてー」
「うん」
「やめたほうがいいよー。毎日どこで買ってるの?同じコンビニ?」
「スーパーで買いだめしてる…」
「マジで?三日にいっぺんとか、たまにしたら?」
「うぅ、一週間にいっぺんにする…なんで笑ってるの。ひどい。バカだと思ってるんでしょ。食べるから太るのわかってるし」
「だってさー。ひどくないよー。笑ってるのはさーバカにしてるんじゃないよ。太ってるとか丸いとかデブとか、消えたいとかつらいとかさー、言ってるの。俺言ってないでしょー?c71ちゃんだけが言ってるんだよー。言うからさー、何食べたら自分でそんなに消えたいとかつらいとか言いたくなるほど体重増えたのかなとか聞きたくなるじゃん。俺、なんも言ってないもん。c71ちゃんが自分で自分に言ってるだけだもん。俺、言わなかったら気にならないよ。言うからさー、気になって聞きたくなるんだよ」
「……そうだね」
わたしは涙を流しそうにしつつ考えました。そらそうだ。わたしが自分で自分にひどいことを言っているだけで、それを一方的に聞かせて、それを聞いてもらったのです。その通りです。
「長時間いる時間増えるとさー、いいところばっかり見せられないね。買い物付き合ってくれてありがとうね」


デブなのは見ればわかることでした。見た目でわかることは気にしてないから付き合うということになったんだと思います。必要以上に卑屈になるのはやめようと思いました。急に太ったから、仕事で着る服がなくて、それを新しく新調できたのは良かったことです。嬉しいことです。自分のサイズを正確に見つめ直せました。今までは太ったことが認められなくて、自分に合った服を買えなかったです。

相手は、デブでもなんでも気にしてないんだよなあ、あと、わたし、機嫌悪くしたのに、機嫌悪くなんないでくれてありがたいなと思いました。


軽トラさんはくすくす笑っていました。