c71の一日

生活の記録

俺の天使と魔女

へとへとで帰ったら、彼氏が料理をしていた。嬉しかったが食べられないなあと思っていた。

今日はピラティスをしたり、マッサージ屋さんにマッサージを伝授したり、マッサージ屋さんを繁盛させたりするための贈り物を用意することで忙しかった。同業者に妬まれていたから、お香を焚いてもらったり、絶望感をとるためにペパーミントを上げたりした。
そうしたら、お客さんがいつもの倍に増えたと感謝してくれた。
わたしの得には一切ならないが、魔女は自慢げに満足していた。
そして、ローズヒップティをおかわりした。それで報われたらしいので、やっぱりあいつは子どもだ。


魔女は、容赦なくわたしをこき使う。わたしはおなかに石が入ったみたいで、四日くらい牛乳とバナナとシナモンと蜂蜜しか食べていないし、頭が痛くて毎日マッサージ屋さんに通っている。
魔女は気を使って、信号を全部青にしたり、待ち時間をゼロにしたりして気を使っているらしいが、気の使い方のポイントがずれていると思う。
それに言葉足らずで、人に誤解を与えるので、困るところがある。
マッサージ屋さんには、魔女からいろいろ伝えたいことがあるらしい。段階を追って伝えて、わたしの体で実験させて、彼の技術を向上させ、彼が楽に働けるように、また、接客できるようにするために毎日通っているらしかった。

マッサージ屋さん本人の体調の悪さをとるためにマジョラムとバスソルト、ハーブの無添加石けんを買ってあげた。なんか、炎症をとった方がいいらしかった。マジョラムの香りを嗅いでもらうと、感じるものがあると言っていたので見立ては正しかった。モグラに呪われていたから、葛根湯を飲んでくださいと言っておいた。

昼寝もできないし、睡眠時間がひどく短く、授業をするのがつらかった。他のことは何もかもうまくいっているのに体調だけが最悪で、頭が痛いのだ。

お金はどんどん減る。魔女はお金は後から就いてくるから心配するなという。


上司にレポートを渡して、スーパーで買い物を済ませた。レジのお姉さんとお話ししてだいぶ楽しかった。米を買った。上司は笑顔で、仕事の問い合わせが絶えない、と言っていた。わたしは内心、わたしの魔女が現れた時期と一致しているから、彼女の暗躍を思った。
彼女は、気に入った人間に無私の愛情を注ぐのだ。
でも、わたしのエネルギーはどんどん失われる。


へろへろになって帰ったら、彼氏が料理をしていて、その姿が可愛いなーと思った。


サラダとたらこスパゲッティとスープが出来上がっていて盛りつけも美しかった。一時間半かかって作ってくれたらしい。たらこスパゲッティは、ソースから作って大葉を散らせていた。サラダは、レタスとタマネギとわかめとサーモンとアボカド。わたしの好きなものばかり。


食べられないと思ったけれど、一口で良いから食べて、と言われたら、おいしくて食べられた。四日ぶりかもしれなかった。この愛に報えることってないんじゃないか、と思った。


料理を作ったり片付けをしたりすることができなかったから、罪悪感があって悪いなあと思っていて、この愛を返すことができないと言うと、元気になったら作ってくれたら良いさ、と言う。冗談かなと思っていうと冗談だよ、かえさなくていいよ、病気なんだから良いんだよ、と言った。


この人は天使で、わたしは何かを返さなくても良い、って思ったのが嬉しくて、こんなに嬉しい日が来るとは思えなくて、でも現実だった。


魔女はおせっかいで、人にどんどん関わろうとする。わたしは疲弊している。
わたしは動けば動くほど元気になるのだと魔女はいう。
彼女のいう通り、運動している方が楽だ。頭に血が上って熱があって、下半身がひえていると、薬局のお姉さんもいっていたから、それのことなんだと思う。
わたしが思いつきもしないことを彼女はどんどんする。仕方がないからいうことを聞いている。
実際悪いことにはならない。前向きになったし、気分は楽だ。
ただ、体がしんどい。一時的なことだと思う。
魔女は現世に出られたのが嬉しくてはしゃいでいるから、わたしのペースを考えないで動いているけれど、反省もし始めているから、なんとかなるだろう。

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