c71の一日

生活の記録

男女ともに呪いはあるよ、人生の乗っ取られ方にもいろいろある

男女関係なく、呪い、というのは存在しているのは知っています。
ただ、その呪いの表現方法が違うだけ。
(この「呪い」という単語の選び方は、内面化された社会規範だったり、周囲の期待だったり、周囲の思い込みによって、自分の気持ちがわからなくなってしまう状態に追い込まれることを指します)


女の子にも男の子にも「自分が実現したかった人生を送ってほしい」「普通の人生を送ってほしい」「エリートになってほしい」と願うあまり、それが呪いになってしまう場合があります。
そういう場合には、親御さんは、子どもに対して、教育費を惜しみません。
一見、素晴らしい話に見えますね。
直接、女の子は劣っている、という呪いよりも良いように見えます。
わたしも同意します。


また、女の子には職がなく、だからこそ、専門職を目指すのですが、専門職には枠がないため、目指しても、男性枠ですべて埋まっており、女性が入る隙がない場合も多いのです。

では、勉強は徒労でしょうか?
いいえ、そうではありません。

男性にも、女性にも、勉強をすることで、考え方を身につけることができます。理屈上正しいか、そうでないか、情報の取捨選択をする技術を身につけるだけで、自分の心を守ることができるようになるのです。


そのため、「劣っているから教育はいらない」「どうせ、勉強させても良い仕事に就けない」という呪いよりも、自分を守る技術を身につける機会がある、という意味で、教育機会を与えるタイプの呪いの方が、だいぶましです。善意もありますし。人生を切り開く機会がある、という意味で、前向きな呪いと言えます。その後、親と距離を置けるかが勝負ですね。



成年になっても、親に、人生を乗っ取られている、女性は良く観察できます。決めたように順調に生きてほしい、と願われるあまり、本当にしたいことがわからなくなって、自分の人生を生きている実感が湧かなくなって、心を病んでしまうひともたくさんいます。
それは男性も同じなのでしょう。男性の場合は、親に、というよりも「世の中こういうものだ」「だからこのように生きなければいけない」という社会的規範に縛られて、そのまま人生を送り、家族を持ってもコミュニケーションをうまく取れず、心を病む方がたくさんいらっしゃるように見受けられます。自分の心身にかかっている負担をうまく感じることができず、休めず、いきなり倒れてしまう、というケースも多いと伝え聞きます。

そういうわけで、呪いは、男女関係なく、かけられているものでした。
ただ、わたしは女性です。だから、女性にかけられた呪いについての方が詳しいので、c71.hatenablog.com
この上記の記事を書きました。

女の子には教育は程々で良い、女の子は劣っている、という言葉を一度も耳にしたことがない人もいることを知ったのは、発見でした。

(自分に言われなくても、他者にいわれていることは耳にしたことがある人が多いと思っていました。わたしの場合は、学校の先生が、「女の子は…」と公言していましたし、今でもそういう考えの人がいると、生徒から聞いています)

(自分に言われなくても、他者が言っているところや、言われたことがある人の話を聞いたことがない人が、本当にいるのでしょうか……。興味がなかったので気づかなかった方もいくらかいるのではないかと、思います)

さきほどは、女の子が劣っている、という例を出しましたが、他にも呪いは種類があることは知っています。



例えば、女の子は親元を離れない方が良い(だから、銀行に勤めたければ親元から通える新卒しか採用しないという慣例)、女の子は性体験が少なければ少ないほど良い、女の子は若ければ若いほど価値がある、優秀でいてほしいが、理屈っぽくうるさいのは女らしくない、というのも呪いの一種ですし、男性だと、お金を稼げば稼ぐほど偉い、体力があればあるほど偉い、たくさん食べられれば食べられるほど良い、セックスが強ければ(強いってよくわかりませんけど)強いほど良い、という規範に縛られているようです。
他にももちろん、たくさんあると思います。もちろん、全部を知っているわけではないので、ぱっと思いついたことだけですけれど。

規範というのは、生活の細部にまで行き渡っているので、自分が、楽しく、生きやすく生きるためには、そういった呪いをひとつひとつ、解いていったり、「あるけど、まあ、あるんだな」くらいにとどめられるようにすることや呪いとの距離のコントロールが大事かな、と思って書きました。
(でも、子どもさんのうちには難しいことです。大人になっても)