c71の一日

生活の記録

教える仕事

生徒さんの親御さんに「個人塾を開いてほしいくらいですよ。小学生から高校生まで教えられるのだから、本当にすごい。うちの子も、合格させてもらって、本当は弟も教えてもらいたいくらいなのですよ」と言われて本当に嬉しかった。

わたしは、かなり単価の高い仕事をしていて、裕福ではないけれど、そこそこ暮らせる収入がある。拘束時間が短いから、昼間もふらふらしていられて、のんびりしていられる。暇だったら趣味を増やしたって良い。何をしても良い。勉強をしたって良い。

わたしは医者になりたかったのだけど健康を壊して断念した。だけど、そのときの勉強は、邪魔にはならなかった。
仕事を失ったときに、わたしに出来ることは勉強だけだとわかって、塾の仕事に就いた。
わたしは、教えることがとてもとても向いていた。


暇だと言うことで、罪悪感もあり、フルタイムで働ける人をうらやましく思っていたけれど、サラリーマンのお母様方からすると、わたしのほうが、良いじゃないですか、スキルがあって、わたしたちは、一日仕事じゃないと生きていけないから、そうするんですよ、と言ってもらった。


もしかして、本心から思ってくださっているんじゃないかな?と思った。
子どもを教えるとエネルギーがもらえる。話し方も動作もかわいらしい。可能性がたくさんあって、能力を伸ばす仕事をするのはとても前向きで楽しい。


勉強は役に立たないというけれど、読解力をつけて、論理的思考を身につけることは、必ず役に立つ。困ったとき相談したり、情報を集めたりする能力は、結局のところ勉強の出来るできないも関係があるのだ。

勉強をすることによって、自分の特性について、目を向ける練習をしてほしい、という野望がある。何が得意で何が不得意かを知ることで、人生を選択するための基礎ができると良いなと思う。

わたしの場合は勉強が直接収入に結びついた。
他の仕事がそうか、とは限らないけれど、専門性の高い、単価の高い仕事は、勉強をすると、資格が取れる者が多い。そうでなくても、論理的に考えられれば、仕事を効率的にすることも出来るし、新しいことを学ぶにも、読解力は役に立つ。


勉強ができない生徒も、伸ばし方によっては、能力が羽ばたく場合もある。その子が思ってもみなかった、あきらめていた人生の扉が開く瞬間がある。
そういった、瞬間に立ち会わせていただいて、本当に嬉しい。


勉強は武器になる。
自分の弱点を見つめるきっかけになる。
塾にきたいと言われたり、ここに来ると何でも話せると言われたり、褒めてもらえるから嬉しい、と言われたりするのがとても幸せだなあと思う。


エリートにはなれなかったけれど、今の仕事は天職だと思っている。
わたしの今まで勉強して来たことすべてを使える。楽しい。わたしは教えることがとても好きだ。