c71の一日

生活の記録

あなたの仕事は差別を温存する仕事と言われたら

あなたの職業は、社会悪で、人をだまし、差別を温存する仕事だと言われたら、どうしようかな、って思いました。

わたしの仕事は、学歴差別や、階級差別を温存する仕事です。


富裕層がより富裕層を維持できるようにする仕事です。


学問は、階級の流動性を高めますが、その一方で、学習にかける金額の多寡で、その後の職業や年収が変わってくるのも事実です。
わたしの仕事は、だから、差別を温存する仕事だと言われても仕方がない。


売り物にするのは、わたしの勉強に対する技術です。でも、それも、わたしが恵まれていたからそれを利用するのはフェアじゃないと言われるかもしれません。


「あなたは、その仕事をなぜ選んだのか?」と聞かれたら、他にできそうな仕事がなく、面接をしたら、たまたまとってもらえて、毎日続けてきたからです、と答えるほかない。


勉強に関する技術を金でやり取りして良いのか、とわたしに聞く人はいないけれど、「勉強の技術を無償で渡さないと、階級差別の温存になる」と言われたら、かなり困る。


今の状況だと、でも、わたしが、差別にかかわる仕事をしていることは否定できない。
でも、差別に無関係に働ける仕事ってあまりないような気もする。


勉強なんて一人でもできるんだから、そうするべき、と思うこともあれば、でも、生徒さんの笑顔が見られることは、わたしの喜びだ。仕事が面倒くさいときもある。


わたしはここまで書いたことは、奇妙に思われるかもしれないけれど、わたしが、セックスワーカーに対して投げかけられる言葉を、編集したものだ。



わたしだって、どうして、この仕事をしているのか、聞かれたら困るなと思った。


性欲は確かに一人でも発散できる、でも、一人じゃなくて誰かのぬくもりやサービスを受けたいときもあるだろう。
勉強は確かに一人でもできる、でも、一人じゃなくて誰かの助けがあればもっと楽にできる。
そのことと、やっぱり、同じなのだと思う。



サービスを提供する側も、提供される側も、何かを学んで何かを持ち帰ることには変わりない。お金も、お金以外のものも。


わたしの仕事は見方によって、社会悪だ。でも、わたしはこの仕事がなくなったら困る。
教育業界はブラックだ、だから、教育業界をなくすべきだと言われたら困る。
でも、セックスワーカーは、セックスワークに関する環境が、悪いから、その仕事をなくすべきだとか、社会に対する差別を温存するからなくすべきだと言われる。


わたしの仕事だって差別を温存する仕事なのに、わたしはそういうことを言われにくい。
そこに、差別に対する温度差があるのだと思う。


セックスワーカーが差別を作り出しているのではない。社会構造に組み込まれていて、そして、社会構造を作っているのは社会の構成員全員だ。



マイノリティである女性の権利を大切にするフェミニズムだから、より弱い立場のマイノリティであるセックスワーカーの「存在」が死ぬようなことがないようにと思う。


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