c71の一日

生活の記録

白黒思考の自閉症の人が肯定感を得るには



わたしは以前、白黒思考でした。


それは、自閉症のせいもあるかと思いますが、失敗することを自分に対して許せなかったのです。

それは、怖いからでした。


自分が失敗すると、それだけで、自分はすべてだめで、生きている価値もなく、生きていて申し訳ないという気持ちになりました。
だから、ものごとを決断したり、自分だけで判断することが極度に怖かったのです。


自分が完ぺき主義だと思ったことはありませんでした。
自分のことを粗雑な人間だと思っていたので。


失敗すると、「不正解だった」と自分を強く責めた気がします。
リカバリーの方法を考えればいい、Aがだめなら、Bをしてみよう、と思えるようになったのは、徐々に自分だけの暮らしで自信をつけてきたからです。


怒られなくなったのも大きいと思います。


親から離れてしばらく、買い物をしようとすると、100均でさえ、失敗したらどうしようと、冷や汗が出ました。
どうやって、買い物すればいいのかわからない、というのは、「正解」がわからないということだったと思います。
その正解は、親が決めていることだったので、自分では「自分にとっての正解」がわからなくなっていたのでした。
それで、親に責められると「また失敗してしまった」という気持ちが大きくなったのです。


失敗か、成功かを自分で決めることが普通なのだ、と腑に落ちるためには時間が必要でした。


私の場合、肯定感を得るには、失敗しても何も言われない状況で、いろいろなことをチャレンジして、実際に失敗しても「なんてことなかった」と思えることでした。


物を壊しても、直したらいいし、買いなおしてもいい、ということがわかってから、だいぶ楽になりました。
それをできる環境になったのは、仕事をして、自分のお金で、試行錯誤ができるようになったからだと思います。経済的自立ができていないと、失敗が自分だけのことで済まなくなるので、恐怖が大きかったです。



特に、母に「また、そんなもの買って」「また、そんなことして」「最初からわかってた」「だから言ったのに」と言われ続けている間には、失敗が怖かった。


失敗を責める人がいない状況で、だんだん回復してきたと思います。


本を読んで、中間で良いことを知ったり、ネットで、失敗する人の話を読んでみて、「失敗しても大丈夫だ」とだんだん思えるようになりました。