c71の一日

生活の記録

結婚と少子化は関係ない

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そもそも、少子化問題は十年後に解決される。
それは、高齢者のボリュームゾーンがお亡くなりになるためだ。
それ以降の人口を見てみると、まっすぐな筒形になっているので、高齢化問題は解決される。


ただし、そもそも、少子化は悪いことなのだろうか。
昔、人口爆発と言われて、人間が多すぎる弊害があったため、国家規模で、家族計画を推進した。
その同時期、女性の避妊・中絶に関する権利の表明がなされた。ウーマンリブの恩恵だ。


その後も、フェミニズムによって、少子化と、未婚化は関係がなく、婚外子を差別することに少子化の問題があるとされている。

婚外子差別がなくなったら、結婚と子供の出生の高い相関はなくなる。


日本では、結婚していない男女の子供がほとんど中絶される。
実際には、海外の事例を見ると、未婚でも生めるように整備したフランスなどでは、出産率が改善している。
フランスでは婚外子が半数を占める。



わたしは、少子化に問題があると思っていない。
なぜなら、子供を産むかどうかは、当事者問題であって、国のために生むというのは本末転倒だからだ。
国は市民の幸せを手伝うために存在している。



だから、少子化改善のために女性が存在していると考えるは間違いなのだ。子供は、税収を上げるために存在するわけじゃないし、女は、子供を産む機械ではない。一人の人格を持ち、人生の幸福を追求する一人の市民なのだ。


対して30代はもう少し悠長である。社会から「一人前」と認められたいけれど、それ以上に遊べなくなったり、妥協してまで相手を選びたくない。


人生の伴侶を選ぶのに慎重になってなりすぎることはない。不安なのは当然である。自分たちの親の世代を見ていると、幸せそうな夫婦のロールモデルが少ないことに気づく。
愚痴ばかりいう母親、家庭に無関心な父親に育てられたら、結婚に夢を持つのも難しい。


結婚に夢を持てるのは、幸せな家庭に育ったか、夢のようなホームドラマを見て感化されたのか、それ以外なのか、よく知らないが、母親の愚痴を聞かされ、仕事をせよ、自立せよ、しかし、かわいい女性であれと引き裂かれて生きてきた女性たちに、こんな言葉しかかけられないのか。



女性の仕事環境が届かないのは、また別の問題で、環境が悪いから、結婚すべき、という思想は間違っていて、本来なら、女性も男性と同じ賃金で働ける環境を整備し、そのうえで、どうしても結婚したいならできる状況を用意するべきだ。


その状況が整備されていない以上、結婚した後、何か問題があって離婚したくなっても、自立できる可能性がなければ、離婚をあきらめざるを得ない。
嫌いな相手、別れたい相手と、金銭的な問題で別れることができないのは、地獄だ。
いまだに寿退社という言葉が存在していて、死語ではない以上、このへんを心配するのは当然だ。



日本の社会は、実際のところ、女性のパート労働に依存している。
結婚して、寿退社をした後の女性たちは、基本的に、パート労働に就く。そして、そのあと、正社員に戻れることは限りなく不可能だ。



そのことを実地で感じている三十歳女性が、結婚に慎重になるのは当然だ。

30代以上の女性はなぜか、結婚すると自由な時間が失われると感じている。対して20代女性は「子供がいるならまだしも、結婚しただけじゃ自由な時間が減らないでしょ」と感想を言ってくれる。

確かに私も結婚して1年半ほど経ったが、自由な時間はむしろ増えた。結婚前は週に2回彼氏とデートしていたが、今は2週間に1度。その間友達と遊びに行ったり、ビジネスワークショップへ参加できる。「今日は仕事に集中したいから、帰ったら洗濯機回しておいて」と、家事負担も軽減した。


これは、幸運だったね、としか言いようがないが、実際に今の男性の多くが家事をするかというと、疑問だ。
そして、これは、題名と矛盾していると思うのだけど、少子化防止のために結婚を勧めている題名に読めるが、「子供ができたら、自由な時間が減る」と読める。
結婚が、最終的に子供を育てる、生む、という点に着地するならば、やはり、自由な時間は減るのだ。
自分の人生を追求するのは素晴らしいことだ。子供のために生きる人生じゃない。
人生の幸福追求を心に抱いている人をわたしは尊敬する。



日本の男性は、家事をしない。
内閣府のデータにも表れている。


夫の協力 - 少子化対策 - 内閣府
これによると、男性の家事育児の協力時間で、二児が生まれるかどうかの比率が変わってくるようだ。
しかし、着目すべきは、結婚した男性の一日当たりの家事時間が、一時間弱だということだ。

(育児時間を除くと三十分くらいだ)

私 「なぜ家事は女性が負担しなきゃいけないんでしょう? 完全折半にするための努力は、できないと感じている?」


努力!なぜ、女性側が努力しなくてはならないのだろう。このインタビューをされた人が、実際に存在するのかは疑問だが、インタビューした女性が、考えているように「男性は基本的に家事をしない」と感じていることを追認しているのではないのか。
どうして、家事について、努力して、家事分担をしてほしいと頼むのは、女性なのか?それだけで、女性の負担は大きい。
大人を教育することは子供を教育することよりも大変である。


完全折半するための努力を、なぜ、男性ではなく、女性にさせるのだろう。


「完全折半にするための努力はできないと感じている?」それは間違っている。実際に、努力しないのは、男性なのだ。男性が、家事には協力も努力もできないと感じているから、女性が、自由な時間が減ると危惧しているのだ。
因果が逆転している。

ヒアリングからは20代に比べて、30代女性のほうがよりジェンダーに縛られていることがわかる。

ジェンダー規範に縛られるということは、「結婚しないと女として負け組」という価値観だ。
家事を男性がしないという問題は、現実問題であって、どんなに女性が努力しても、相手を動かすことはできない。
馬を水飲み場に連れて行っても、馬に水を飲ませることができないことを三十代女性は知っている。


二十代女性はそこを楽天的に考えているのだろう。



婚活サイトを利用しても、紹介されるのでは同世代ではなく、ほとんどが年上の男性だろう。
仮に三十代女性がジェンダー規範に縛られているとしたら、年上の男性がジェンダー規範に縛られていない、ちゃんと家事折半の交渉に応じてくれる(これも、当然のことをどうして交渉しないのかいけないのか謎なのだが)、という考えは夢見がちに過ぎない。


結婚をすれば、子供が生まれる、結婚をすれば、勝ち組になる、そういう視点こそががジェンダー規範に縛られている。

先輩の背中を見て我先にと焦る20代女子と「いい人」を待ち続ける30代。もし20代がこれから既婚率を上げていくのだとすれば、もしかすると非婚・少子化問題は10年後、1975~85年生まれ特有の現象として語られる日がくるのかもしれない。

なぜ、既婚率を上げたいのか。既婚率を国が上げたいのは、税収を増やして、労働人口を増やして、戸籍で管理しやすくするためだ。
どうして、市民がそれに協力しないといけないのか。
子供はかわいい。かわいいが育てられない場合もある。生まれない場合もある。その人たちにも配慮するのがダイバーシティなのだし、結婚して子供を産むことが正しいと言いたげな論調、こそ、最大のジェンダー規範に縛られている発言だ。



p-shirokuma.hatenadiary.com

わたしはトレンディドラマを見たことがないが、若者気分でいたとして、何が悪いのだろう。

壮年に向かうロールモデルとして、結婚というフェーズは必ずしも必要なのかどうか。
そこのところを全く考えておらず、結婚することで大人になるという旧来の考えに縛られているのは、シロクマ氏のほうに見える。



趣味に費やす若い時代とはすばらしいことじゃないだろうか。
自分の好きなことを見つけ、それに没頭することが人生じゃないのか。それが若者気分だとしたら、中年、老人になっても、自分の核を知らずにそのまま死ぬだろう。

 この、「あと5年遊びたい」「結婚を遅らせて自由な時間を楽しみたい」、実際、私が二十代だった頃には巷に蔓延していた気分だった。今にして思えば、なんと贅沢で、浅はかな気分だったのだろう!

なぜ、この考えが浅はかなのだろう。人生は自分のものだ。できるだけ楽しく暮らすことが、人生の第一目標だ。憲法にも、幸福追求権は書かれている。


必ずしも、結婚したら、大人になる、若者気分から抜けるわけではないのに、シロクマ氏は、その点を深く考えていないようだ。

 1970年代生まれは、まあわかる。だが実際には、それより更に若い世代も「いつまでも若者」的な価値観に束縛されていた。そういえば、『東京タラレバ娘』の主人公・倫子は33歳という設定だが、2014年にスタートした漫画で33歳ということは、だいたい1981年生まれである。バブル崩壊時に10歳、就職氷河期の厳しかった時期に18歳の倫子が、あのような20世紀臭い価値観に囚われているのは、興味深い、しかしリアルな設定である。


二十世紀的な価値観にとらわれているのは、シロクマ氏のほうだ。少子化を改善するため、つまり、国家に寄与することが素晴らしいという価値観は二十世紀に死んだはずだ。

結婚は遊びではないし、若者時代の終わりを象徴するように(当時の段階では)みえてしまう。トレンディでありたいならできるだけ結婚を遅らせるのが得策、と考える人が増えるのは当然だし*2

結婚は確かに遊びではない。家庭という形の中に縛られた挙句、殺されてしまう女性は後を絶たない。
若者時代の終わりどころか、相手を間違うと、人生の終了になる結婚を簡単に選べるわけもない。家庭という密室の中で、ふるわれる暴力から逃げることは、並大抵のことではない。女性たちはそのことを、知っているが、シロクマ氏は知っているのか、知らないのか。

トレンディでありたいから、結婚を遅らせる、という人は、寡聞ながら知らない。
みんな、自分の好きな勉強をすること、手に職をつけること、友達と遊ぶこと、おしゃれを楽しむことなど、人生を楽しむことを優先してきただけに見える。


わたしからみると、「大人になるため」に結婚することこそ、人生が何たるかわかっていないと思う。結婚は大人になるためにするものではない。
繰り返すが、国家問題を解決するために結婚し、子供を産む、というのは歪んだ価値観だ。それこそ、古い。


(だいたいトレンディって言葉が……)
トレンディでありたいから、結婚を遅らせる女性なんて見たことがない。そもそもトレンディという言葉を使っている人を見たことが初めてだ。



ジェンダーのロールモデルから自由になれないのは、結婚をするべきと焦らせるほうではないのか。結婚しないと、当たり前の成長を遂げているとみなさないまなざしではないのか。



年齢による社会的に期待されるロールモデルを実行することから自由になれない過去の亡霊を引きずりながら、三十代「女性」だけをたたく男尊女卑な姿勢は、もうすたれるべきだろう。


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