わたしのからだのこと
わたしには特に秘密にしたいようなことはないのだ、と思っていたけど、そうそう、わたしは自分の子宮をとってしまいたいと十年くらい思っていたのだ。
これを読んで思い出した。
自分の女性性をはぎ取ってしまいたいと、血を流す自分自身に思った。
周りは、へんてこな目で見るようになるし。
歩いていたら、知らない男に「いくら?」って聞かれて追い回されたり、ストーカーされたり、痴漢されたりして、女としてはハードな人生であったよ。でも、それは珍しいことではないのだった。残念なことに。
みんなが言わないだけで、被害に遭っている人はいっぱいいて、でも無神経な人には、当然のことながら告白しない。
だから、無神経な人たちは、そういう世界のことを一生知ることがない。
それで、わたしは子宮内膜症だったこともあって、子宮とりたいなと思った。
一生子ども生まないから、なくならないかなと。確かに思った。
そんなこと思うと、後悔する時が来るよ、と親切な人に言われたけれど、自分が自活するイメージが全くわかなかった。
わかなかったもので、どうも、自分が子どもをどうこうってところにたどり着けると思わなかったのだ。
だったら、いらないわ。不便だし。
って思ったんだった。忘れていたよ。
わたしには秘密がいっぱいあった。
若い頃にはたくさんあった。
だけど、今はそんなにない。
秘密を誰かに話さないといけないわけじゃないし話したいときに話せば良い。そういう自由が得られて、大人になって良かったなーと思う。
自分のからだが自分のものと思えない頃はつらかった。
今はそこそこ思えるので良かった。