c71の一日

生活の記録

誰にも言わない場所で

最近、調子を崩していた。
仕事にも三回時間を間違えたり、勘違いをして、遅刻してしまった。


忙しくて、薬を二週間飲んでいなかった。
時間が伸び縮みしているようで、歪んだ時空にいるようで、何か触っても手触りに実感がなく、いつも夢の中にいるようだ。


ひどくだるくて、食事だけはきちんととって、毎日スクワットと腹筋だけはしているけれど、それ以上に頭を使うことになると何もわからない。


市役所や銀行に行く用事があったような気がするのだけど、何をどうしたら良いのか、わからない。


ひとまず寝てから考えようと思って、ずいぶんたってしまった。そうそう、税金関係もきちんとしないといけない。市役所に行って、手帳を更新してから行こうと思っていたら、それも遅くなってしまった。税金はとりあえず払ってあるから還付金の手続きだから急がないのだけど。


二週間前にお医者さんに行ったのだが、薬をとりにいけなかった。忙しかったり、だるくて眠かったりで。


仕事をなんとか回せると思っていたけれど、本当に難しかった。



これで、しばらく仕事の量が減るので、お金は心配だけど、休める。

仕事がたくさんのときは、緊張感で特に失敗もないのだけど、あまり続くと、やっぱりしんどい。眠くなると言うか、すっと意識が落ちてしまう。本当に自分がダメだと思って落ち込む。
消えてなくなりたい。失敗した後は、そんな気がするけれど、遠くで見ている自分もいて、たいしたことがないとも思っている。それでいて、現実感もなく、ふわふわ、意識が夢の中で漂っている。


いつも、これは夢で、本当のことじゃない、という気がしている。
時間が歪んで、一時だと思っていたら、五時だったりする。五時半の約束と五時の約束を間違える。


わたしはとても不安で、何かにひもづいている感覚がない。



原付で一時間ほど走って来た。運転にも習熟して、滑らかに走行しながら、地面にぴったりと張り付いたタイヤの振動と、冷たい風に身を切られ、桜を視界のはじで見る。
はっとするような美しさ。嬉しさ。楽しさ。



今までは視界全体でものを見るということを知らなかった。いつも一部分しか見ていなかったから。ここ二年、原付に乗っているせいで、いっぺんに視界全体に注目する、ということができたのかもしれない。



死にたい、って気持ちにも届かないくらいうすぼんやりとした曇り空で、水分がわたしを冷えさせる、花が凍り付き、冷たい色彩で灰色の街を彩る。