c71の一日

生活の記録

泣けないで依存症

ずっと眠れない日が十日くらい続いていた。


十一時に寝て一時に起きてしまってから、八時まで目が冴えて、それから三十分くらいうとうとする毎日で、頭痛がひどい。


ダイエットをして一日200グラムのペースで減っている。体重を記録して、食べたものを記録して、睡眠時間と気分をメモに取っている。それから、糖質制限をしている。


体重が減っていくのはとても楽しい。うきうきする。


それにしても興奮していて、やることがコントロールできない。
やめろと言われてもやめられない。
人に言うことも怖い。


わたしはネットショッピングをして、ずいぶん散財してしまった。
そのことが恥ずかしくて、精神科の先生にしか言えなかった。
先生は私のことを裁かないから。


だから、それから、わたしはようやくいくら使ったのか、見ることができた。
おなかの裏側が冷たくなるような気がした。
でも、見る前の方がもっと怖かった。


わたしは、過活動で、買い物をして、洋服を処分して、いらないものをたくさん捨てた。人に揚げたりもした。
だから、家の中はピカピカになった。そして、とても疲れた。眠れないのもつらかった。
買い物をすると一時的に興奮して苦痛がまぎれるような気がした。楽しかった。なりたい自分に慣れるような気がした。


このまま、隠したまま過ごそうか、と思った。
でも、彼氏から電話がかかって来て、心配されたときに、言おうかな、と思った。
「あなたは、かわいそうだね、わたしみたいな頭のおかしい、人間と付き合って」と言ってしまった。
なんで、と言われたから、買い物の話をした。
いろいろ質問された。優しく言われたので泣いてしまった。なんとかやめる方法があればいいのにねえ、他にも同じような問題で困っている人がいるはずだから、探してみるのも良いかもしれない、解彼は言った。なにか、満足できない、刺激が欲しいみたいなことがあるのかもね。


わたしはこんなに、眠れなくて体調が悪くて落ち込んでいて、自分がダメ人間だとわかっていて、自己嫌悪があって、消えたかったけど、この十日ずっと泣いていなかった。
でも、彼が、ぽつぽつと話している声を聞いているうちに、泣くことができた。
わたしの声はどんどん元気がなくなった。声を張らなくても良いんだ、虚勢を張らなくても良いんだ、という感じがした。


彼は、俺はかわいそうではないよ、あなたのことが好きだから、自然な笑顔が見たいんだよ、と言った。


なんか、物語みたいなすごい話だな、と思った。
買い物、少しずつやめたい。欲しいものがたくさんあって、気持ちを奪われて、隙間を埋めるように買い物をしているけれど、やめられるものならやめたい。


わたしは、恥ずかしいけど、依存を告白した。自分のダメさを見た。人に話した。
これが、治療の一環だと言う気がした。
人に言うのがすごく難しかった。どうしてだろうと思った。
だけど、言えた。
そして、そのことをこのエントリに書いた。
わたしはこんなにダメな人間だけど、そういうことを書くことで、他にも似たような人がいるだろうし、そうやって、お互い励まし合っていけたら良いと思って書いた。



気分の一瞬の高揚のために、依存していてはいけない。買い物はもっと幸福にしたい。
泣けないうちは、依存は治らない気がした。
泣けたから、人に弱みを話せたから、わたしは少しましになれたはず。
なれていなくても、これから、なりたい。
頑張ろうと思うと、それがストレスになって、よけい依存を深めてしまうから、頑張らないように、弱い自分を受け止めたい。弱い自分を知りたい。弱い自分をダメだと責めずに、愛したい。