c71の一日

生活の記録

たぶん虐待されていたと思う理由

洋服を一年に二回しか買ってもらえなかった。一回のときもあったと思う。
十四歳年上の親戚の人が着ていたお古を着ていたので、恥ずかしかった。
ときどき、おばあちゃんが服を縫ってくれた。
下着も買ってもらえなかったので、しかも子供用の下着しか買ってもらえなかった。一枚につき五年くらい履いていた。からだの成長にあわせて布が伸びるんだ…。
靴も、足の成長が終わったら五年くらい買ってもらえなかった。当然、わたしが持っている靴は一足。
スクール水着をからだが成長しても買ってもらえなかったので、高学年のときおっぱいがみえてしまったことがある。
鏡を見ると、罵倒される。眉毛を切っているとき、突然背後で怒鳴られたので誤ってまぶたを切ってしまった。そのときの傷はあとになってしまった。
ちなみに妹は、エックスガールとか、ブランド品を着ていた。食べるものも別だった。
妹にはわたしが妹を虐待しているとなじられたり、人格障害と言われたりした。DVで逃げたとき、どうしても3000円あればしのげると言うことがあったのだけど、断られた。

高校生になってもブラジャーを買ってもらえなかった。
スポーツブラは許可された。
修学旅行で、友だちが可愛い下着を身に着けていることや、新品の服を着ていて驚いた。

わたしは、受験に合格しても、喜ぶなと言われた。母は、他人に自慢していた。
鏡を見ると「ファッションショーでもするつもりか」「いろけづきやがって」「塗りたくっても何もかわらない」「髪なんてどうでもいい」と言われた。

生理にはじめてなったとき、どうしたら良いかわからなくて、聞いたら、怒鳴りつけられた。このくらいのことで、ぴーぴーいうんじゃないって。
生理用品の使う量も「いくらかかってると思ってるんだ」と言われて、制限された。
子宮内膜症だったから、血の量が多かった。
病院に連れて行ってもらえなかったので、死にかけた。
ある日、道で倒れて、救急車で運ばれたら、むなぐらをつかまれて「恥ずかしい。いくらかかると思ってるんだ」と言われた。
そのとき子宮内膜症だとわかった。
勝手にしろと言われた。
骨折したとき、車を出してくれなかった。お金もくれなかったので、お年玉で払った。
強盗に襲われて、左腕の神経が切断したときも、三日後にお見舞いに来て、お金もくれなかったので、自分で全部払った。
精神科に行くときも、「わたしは偏見ないけど、二十歳になるまではダメ。そのあとは自分の責任で好きにしたら。責任は自分で取るんだよ。興信所で調べられて就職に不利になる」と言われた。
DVにあったときも、逃げた先を調べて、警察に知らせて逃げるのを阻んだ。
とにかく、病院に行くお金も、教科書も、教材費も、お年玉から払った。
参考書はお金がなくて買えなかった。
就職するなと言われた。家にいろと言われた。


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箸で叩かれながら、泣くな、泣かないでおいしそうに食べろと言われた。
そのとき、妹はテレビを見ながら笑っていた。
けがをしたり病気になると罵倒された。
病院に連れて行ってもらえなかった。自分で調べて自分で行った。
十八歳の頃、三歳児用のおもちゃをくれた。大人になるなというメッセージだと思う。
三日間、口をきかずに無視された。
妹がいないときは、ごはんがゆでたキャベツに醤油をかけたものと、ゆでたもやしと、三日前に炊いたごはんだった。
何か気に入らないことがあると、部屋にこもって口をきかないのがおかあさんのやり方だった。
おじいちゃんの介護を手伝った。主にしていたのはおばさんだった。おかあさんはしなかった。
「良い勉強になったでしょ」とおかあさんに言われた。


大人になってから、二番目のおかあさんに「好きでいたんでしょ。だれかが、縛ったりしていたわけじゃないんだから、自由意志だよ。二十歳を過ぎたら自分で自分の責任は取らないと。そして、育ててもらったんだから、いつかおかあさんの面倒を見る気になるよ」と言った。
これは矛盾していると思う。
わたしは虐待されているから、逃げられなかった。それで逃げた。これは自由意志だ。でも、戻れと言われている。
自由意志で?
そんなバカなと思うから、わたしはおかあさんの老後の面倒は見ない。会いたくない。
そして、そういうことをいう二番目のおかあさんのことも会いたくない。
わたしはお父さんにもおかあさんにも二番目のおかあさんにももう会う気が全然しない。
わたしの悲しさや辛さや情けなさや痛みを知っている人が一人もいないから。
逃げなかったあなたが悪いと、みんなが言った。
逃げなかった責任を自分が取らないといけないなら、じゃあ、逃げるしかない、って思う。
わたしは生きるのが楽しいと思えなかった。
死にたかった。
お金をたくさん使って、欲しいものを買った。お金はなくなった。でも、少し元気になった。
よかった。